長崎山登り好きの登山日誌

沢山の山に囲まれた港町「長崎」。世界三大夜景にも選ばれた長崎の魅力と、長崎の歴史、山、海の自然を記録するブログです♪

犯科帳の未解決事件「迷宮入りの強盗殺人」

こんにちは!お供です('◇')ゞ

今回は犯科帳の未解決事件を一つ紹介します!

 

(慶応元年)

 「本河内郷」で煮売り(魚や野菜、豆などを売る仕事)を生業としていた「菊重・喜市」の兄弟がいた。

 七月一日の晩、その一家の所に、しきりに戸をたたき、「煙草の火を貸してくれ」と言う者が訪れた。

 時間が時間だけに、怪しいと感じた菊重と喜市は、裏口からそっと抜け出し、近所に住む村番人の「国太郎」の家を訪ね、「怪しい男が家に来た」と知らせると、国太郎は棒を持ち、三人で兄弟の家に向かった。

途中、何故か喜市が暗闇の中ではぐれてしまう。

 

 国太郎と菊重が家に戻ると、賊はすでに表戸をこじ開け、家人を脅しつけている所であった。

 賊を見ると小ぶりの男で、頬に布か何かをして顔を隠していた。二人の姿を見た賊は、腰の脇差を抜き取った。

 菊重は怯えて傍には近寄れなかったが、国太郎は棒を振りかぶり、殴りかかった。

しかし、賊はそれをひらりと躱すと、脇差で国太郎を切りつけた。

万事休す!の状況だ。そこに国太郎の弟「千代太郎」が駆け付けた。手にした棒で賊の

膝を払った。

 だが賊はそれを巧みに飛び退き、そのまま家の外へ走り去った。すぐさま国太郎と千代太郎は追いかけたが、国太郎はすぐにうずくまってしまい、千代太郎は一人追いかけたが、暗闇で完全に見失ってしまった。

 

 千代太郎が戻ると、菊重の戸口は辺り血まみれで、血の跡を辿ると近くの道に国太郎が倒れていた。介抱したが、喉を切られており、それが致命傷で間もなく絶命する。

 

 一方そのころ喜市は、近くの崖の下で気絶しており、どうやら家に戻る途中で崖から転落していたようだ。恐怖と緊張からか、介抱し、回復した後もしばらくは震えて口もきけない状況だった。

 夜が明けて早々に辺りを探したが、賊の行方は知れなかった。菊重の家内はまだ何も盗られてはいなかった。

町役人の届け出により、代官が関係者一同と話し、吟味したが結局犯人は捕まらなかった。

 

 怖いですねぇ(;´・ω・)

 

 今の日本は他の国に比べて、強盗などの凶悪な犯罪は少ない方ですが・・・。

それでもまだまだ空き巣などの犯罪は現実に起こっていて、しかも中々捕まらないらしいです"(-""-)"

コロナ不況で犯罪に手を染める人が増えない事を祈ってます(;´・ω・)